きっと今は旅行中のマイク松ですこんにちは。以前ならさっさと未来の日付で投稿していたのですが、Wordpressは予約投稿というのができるので、せっかくなので使ってみたいと思います。使えなくてもいいんですが。
さて、これまでプロ野球の監督本として、結構多くの人が出版してきましたね。ナベQ「寛容力」や、梨田カントク「戦術眼」、ノムさん「野村再生工場」、バレンタインカントク「ボビー流」、そしてA-岡田「頑固力」。特にパ・リーグのカントクはよく出版しているようで、そのたびに売れているようです。ノムさんに至ってはすごい多くの著書がありますね。
そんな状況でカントク本の決定版がついに登場しました。マリーンズ西村監督の最新作です。
個人的にもこれはこれまでのカントク本とはかなり違う、名作になりそうです。なにしろ出版社はダイヤモンド社。新書や大手出版社と違いビジネス本の会社で、いい本でも在庫を作らないためにあまり重版をしない、もっともビジネスにさとい出版社として知られています。それがどうやら西村監督に一番に話をもっていったらしいです。だからといってリーダーのあり方みたいな話はそれほどないのですが。
この本の最大の魅力は、西村監督がプロになる前になかなか野球が好きになれず、一生懸命にもならずに練習を手抜きしたり、チームから逃げたり、高校で野球はもういいやと思ったりと、なかなか野球一筋にならないところです。オマエは碇シンジかと。嫌なことから逃げ出して何が悪いんだと。シンジも自分の意志でエヴァンゲリオンに乗るまでかなり時間がかかってますが(ゼルエルのとき)、西村監督もプロになってもがんばって練習するまでかなりかかっていて、これまでの野球エリートやがつがつした選手像とはかなり違っています。しかしそういう経験と幸運が、西村監督をあのような監督に育て上げているようです。そしてそれは現代にかなりマッチする教訓を含んでいます。
あとは昨年の戦いの詳細と、多くの選手へのメッセージが書かれていたりします。なかなかおもしろい本ですので、ぜひお読みいただければと思います。なにしろダイヤモンド社の本はすぐ絶版になってしまうので、あるときに買っておくのが吉でしょう。