フィギュアスケートグランプリシリーズ カナダ大会(1):女子シングルSP

BSの放送が待ちきれなくて地上波でレビューしはじめたのですが、まさかの5人だけで、結局BSで埋めました、3年に1回ぐらい地上波でもいいじゃん→激怒を繰り返している富井です。記憶がもたない・・・それにしても地上波はだめだなあ。12人とはいわないですが、せめて8人ぐらいは放送して欲しい。シューゾーカットしたらそれぐらい軽くできるでしょう。実況は大西さん、解説は織田信成将軍。
カナダのケイトリン・オズモンド。「バラ色の人生」。3F+3Tは流れのある美しいジャンプ。ステップからの3Lzも完璧。ところがフライングキャメルスピンは入るところでつまずいてしまいました。その後の2Aも転倒。もったいない。レイバックスピンは大丈夫。ステップは優雅です。もう立て直しているように見えます。最後のコンビネーションスピンもオッケー。音楽にもあったラストでした。以前より背中が広くてちょっと心配しましたが、さすが実力者。59.21
カナダのベロニク・マレー。ショパン「ワルツ第7番」。3T+3Tはちょっとランディングが乱れましたが成功。3Loもちょっとスピードが落ちたけど成功。フライングシットスピンは回転が速い。レイバックスピンの手のポジションが工夫されてますね。2Aは高くて美しいジャンプ。ステップはオズモンドのあとだとちょっと退屈な感じです。でもピンクでまとめた衣装とリボンがかわいい。最後のコンビネーションスピンもオッケー。52.17
スウェーデンのイザベル・オルソン。ヘルゲソン姉妹以外にもいたんですね。22歳。「I was here」。3Lz+2Tは無難に。ステップからの3Loは両足着氷に見えましたがどうだったかな。ステップは北欧らしい良く伸びるスケーティング。でも上半身があまり動いてないですね。2Aは完璧。最後にスピンが続きました。4年ぐらい前なら普通なんですけど、最近は3-3みんな跳ぶからやや点が伸びませんね。50.23
永井優香。オペラ「蝶々夫人」。3Lz+3Tは良いジャンプですね。レイバックスピンもいいポジションですね。手の動き方が優雅で曲にあっていますね。続くフライングキャメルスピンも素晴らしい。3Loも文句なし。2Aも跳ぶ前にターンが入っていてレベルが高い。ステップも曲にあっていますね。こんなにいい選手でしたっけ?すごい成長ですね。最後のコンビネーションスピンまで1つの世界でしたね。63.35。
スウェーデンのヨシ・ヘルゲソン。「トゥー・ダーン・ホット」。ステップからの3Lzは成功。3T+2Tは両足着氷。姉のビクトリアは4月に引退したそうです。残念。2Aは美しい。レイバックスピンはいつも通り。スケーティングが力強いですね。ステップも曲調に良くあっています。フライングキャメルスピンからラストのポーズも決まりました。56.26
カザフスタンのエリザベット・トゥルシンバエワ。2週連続はきついですね。でも移動距離が短くていいか。「悲しみのクラウン」。3Lzは着氷が乱れて単独に。緩急がいいですね。ステップも表現力があります。3Fはセカンドを付けようとしたところで転倒。もったいない。コンビネーションスピンは難しいですね。2Aは着氷した後がきれい。フライングキャメルスピンのあとにレイバックスピン。ビールマンのポジションが美しい。身長が低いのに足が長いですね。49.84。ものすごく不満そうな顔。気が強い選手は伸びそうですね。
カナダのガブリエル・デールマン。「ミスター・パガニーニ」。3Lz+3Tはセカンドが回転不足。レイバックスピンはオッケー。大人っぽいプログラムですね。フライングキャメルスピンはいいスピン。ステップからの3Fはステップアウト。しかし2Aは美しい。ステップは上手ですね。さすが去年のカナダチャンピオン。コンビネーションスピンは回転が速くて見事。この人もオーサーコーチなんだ。54.13
ロシアのアリーナ・レオノワ。映画「モダン・タイムス」より、他。去年と同じですね。3T+3Tはスピードがあっていいかと思ったのですが、転倒。スケーティングもはやくてステキなんですが。キャメルスピンもいい回転。マイムも映画っぽい。ロシアじゃなかったらこの人必ず世界選手権に出るレベルなんだけどな。ステップからの3Fも転倒。イーグルからの2Aはオッケー。しかし2転倒は痛い。コンビネーションスピンも最後のポーズがかわいかった。でも、終わったとたんに悲しい顔。キスクラでも涙。52.08
アメリカのポリーナ・エドモンズ。ベートーベン「月光」他。3Lz+3Tは高さがありますね。3Fも高い。体型も筋肉がついてすっかり大人の雰囲気。ステップは緩急や上下のつかい方が既にベテランの雰囲気。コンビネーションスピンの回転速度も素晴らしい。2Aは手をついてしまいましたが、それ以外は見栄えのする素晴らしいプログラムですね。56.85。えー!フライングシットスピンがノーカウントだったそうです。素人が見る限り素晴らしかったのですけど。
村上佳菜子。ショートカットがよく似合う。映画「ムーラン・ルージュ」より。3Fはキレがありますね。フライングキャメルスピンも、コンビネーションスピンもいいですね。3T+3Tも幅がある。しかし、2Aがシングルになり、両足着氷になってしまいました。レイバックスピンのあと首を回してステップ。ステップは躍動感がありますね。59.79。
アメリカのアシュリー・ワグナー。髪の色が赤い!「Hip Hip Chin Chin」。スケートのスピードが違いますね。3F+3Tは見事。フライングシットスピンも回転がすごい。コンビネーションスピンの回転もはやい。2Aはちょっと助走が長いけど完璧。3Loもオッケー。スケートだけじゃなくてリズムを表現する振りが決まってます。最後のレイバックスピンも良かった。今年のワグナーはまたひと味違います。70.73。
ロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワ。また黒いマダム衣装。「カルミナ・ブラーナ」。2Aは片手をあげて。ステップから3Lzの予定が2Lzに。レイバックスピンは最後もうちょっとスピードがほしいところ。3T+3Tもターンが入りましたが、どうにかコンビネーションにはなったよう。ステップもちょっと音楽にあってないなあ。最後のコンビネーションスピンはなんとか間に合わせました。ルッツが痛かった。55.37。
○順位(シチューが食べたいので)
1 ワグナー・ビーフシチュー
2 永井・クリームシチュー
3 村上・コーンシチュー
4 オズモンド・クラムチャウダー
5 エドモンズ・パンプキンシチュー
6 ヘルゲソン・ミートボールシチュー
なんと、ロシア勢が6位以内に入らないという珍しいことに!
とはいえ、ワグナーが素晴らしかった!プログラムに当たり外れもありますが、年々進化していくのがすごい。同世代のアメリカ女子はかなりのゴールデンメンバーでしたけど、結局ワグナーが一番活躍しているなんて8年前は考えられませんでした。今年は期待できる。
そして永井はジュニアから上がった勢いだけでなく、プログラムが非常にまとまっているところが素晴らしい。いい意味で若さを感じない。これからも安定した成績を残しそう。村上も苦労して一皮むけた感じ。ムーラン・ルージュはどうしてもまだ高橋大輔のプログラムがちらついてしまいますが、ドラマチックなプログラムにしたのは正解だと思います。
4位のオズモンドはジャンプの転倒が残念でしたが、優勝してもおかしくない出来。はやりすごい選手だと改めて感じました。エドモンズもジャンプが残念。体型がすっかり変わったのでちょっと難しい時期なのかも。ヘルゲソンは姉ヘルゲソンがいなくてちょっと寂しいかもしれませんが、トップに立ってがんばって欲しいですね。

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