世界フィギュアスケート選手権2014(2):ペアFS

突然久保田利伸ブームがやってきたマイク松ですこんにちは。。先日ライブにいった御館様のせいなのですが、ぶっくおふに「THE BADDEST」があったら買おうと気楽にいってみたら、ありました。助かります。聴いてみたらしっかりリマスタリングしてありました。昔のやつと結構違う。そしてクリアな音質ではっきりしたのは、すごい声が出てるってことです。気持ちいい。そして底流に流れるファンクネス。
さて、昨日に引き続いて今日は、世界選手権のペアFSです。なんだかんだで、僕らペア好きです。
世界フィギュアスケート選手権2014、ペアFS。実況は赤平さん、解説は岡部さん。
ドイツのメイリン・ウェンデ&ダニエル・ウェンデ。「ユア・ハイネス」。2Twは入るまでの流れもよかった。3SThも成功。3Tは2人とも手をつきました。ここは決めたいところですね。2Aは夫が手をつきました。ソロスピンはよく合ってます。スパイラルからアクセルラッソー。まずまずの出来。スターリフトはいいポジションでした。3FThも成功。コミカルパート登場。ステップインラッソーはワンハンドホールドですね。Dsからペアスピン。ここはもう少しスピードがほしいです。ドイツの次世代を担うためにも、まだまだやることは多そうですね。159.42。だいぶパーソナルベストとは違う。
フランスのダリア・ポポワ&ブルーノ・マソ。「バリー・リンドン」より。なかなか芸術的な入り。3Twはまずまず高い。3T+1T+SEQはツーフットだったり。2Sは予定通りか。Dsはポジションがいいですね。うまく回せてます。しかしマソがなんでもないところで転倒。なぜ。ソロスピンはばっちりずれてます。ここから立て直そう。3LzThはツーフット。リバースラッソーはポポワがノーハンド。ここはダイナミックに決めてます。バックワードラッソーから3SThは流れよく決まってます。得意なエレメンツとそうでないのがはっきりしてますね。最後のリフトのポジションも高度でした。得意なリフト以外の演技をがんばりたいですが、今回は最後までがんばりました。142.00。
アメリカのフェリシア・ザン&ネイサン・バーザロウェイ。「レ・ミゼラブル」。最初の雰囲気よく作れてます。3Twはまずまず。小ダンスリフトから3Tをしっかり成功。3LzThは高さ出してました。いいぞ。ペアスピンはいろんなポジションで。ソロスピンはまずまずユニゾン出せてます。コレオシークエンスはスパイラルやダンスリフトで盛り上げます。後半に2A+1A+SEQをもってきてます。次のリフトはラッソーリフトでしたが持ち上げられませんでした。どんまい。3SThからアクセルラッソーはしっかり決まりました。ハンドトゥヒップのリフトはキャリーに変化。いいリフトでフィニッシュ。あのリフトだけは痛いですが、しっかりまとめてましたよ。151.78。
イタリアのニコル・デラモニカ&マッテオ・グアリーゼ。「椿姫」。SPは16位だっただけに上がりたいですね。まずは3Twは担いでましたか。3Tはグアリーゼが転倒でコンビネーションにならず。次の2Aもシングルに。Dsはデラモニカのポジションが安定してますね。トゥラッソーリフトはなめらかな降りで安心。コレオシークエンスも曲表現がよくできてます。3LoThは転倒。ほとんどジャンプが決まらないですね。アクセルラッソーはいいポジションチェンジ。2SThになったりとジャンプが決まらない。ほかで取り返しましょう。ハンドトゥヒップのリフトはワンハンドでキャリーに。ソロスピンは途中までよくそろってました。ペアスピンでフィニッシュ。ジャンプはもうちょっとがんばらないとですね。139.30。
第2グループ。
カナダのペイジ・ローレンス&ルディ・スウィガース。「オズ・ザ・グレート・アンド・パワフル」。かわいい衣装のローレンス。のっけからアーティスティック。3Tはスウィガースがダブル。3Twは担いでしまいました。2A+2Tはいけましたね。ソロスピンはよくあわせてましたね。このへんもカナダらしい。Dsは入るまでの表現がうまい。つなぎ部分も充実してますね。ステップインラッソーはスウィガース安定してます。3LoThは転倒。アクセルラッソーはまずまず。もっとエレメンツの中で表現してほしいですね。ハンドトゥハンドのリフトはキャリー時のポジションがかっこいい。3LzThは成功。ペアスピンでフィニッシュ。もっと演技全体のメリハリをつけてもいいかも。168.88。スウィガースってオリックスのシュンタに似てますね。
フランスのヴァネッサ・ジェームス&モーガン・シュプレ。「天使と悪魔」。3Twは高さ出せてましたが抱えてましたね。3T+2T+2Tを決めてきました!これは大きな武器。3Sもきっちり。ジャンプ得意ですね。ペアスピンもまずまず。アクセルラッソーは降ろし方はいいですね。ダンススピンをよく入れてきます。そして3LzThは高さが出てました。少しステップでつなぎの部分を入れてソロスピン。3SThもしっかり降りてました。バックワードラッソーはワンハンド。ハンドトゥヒップのリフトは最後いいポジションでしたが、最後に落としてしまいました。痛そうでしたがジェームスも笑ってました。シュプレは右手を手術してるだけに持ちこたえられなかったか。気をつけてほしいです。カメラの前ではしっかりお互い笑顔。プロや。183.90。
イタリアのステファニア・ベルトン&オンドレイ・ホタレク。「ドラキュラ」。オリンピックでもやったやつ。3T+2T+2Tから入ります。3Twは落とし気味。3Sもなんとかもちこたえた。ソロスピンはわざとかというほどずれてました。つなぎの部分のダンスっぽいコレオシークエンスはすばらしい出来。3SThはきっちり。ハンドトゥヒップのリフトは降りてからの表現がしっかりつながってます。このへんが細かい。Dsはホタレクのホールドがうまい。リバースラッソーはおなじみノーハンドのスーパーポジション。なんであれ可能なんやろう。3LoThは加点つきそうなジャンプ。アクセルラッソーも安定してます。そのままペアスピンでフィニッシュ。まずまずの演技でしたね。オリンピックで燃え尽きていたかもしれませんが。184.28。
アメリカのマリッサ・カステリ&サイモン・シュナピア。「スカイフォール」より。最初にステップから3Twはちょい落とし気味。3Tはシュナピアがダブルに。難しい入りから4SThに挑みますが転倒してしまいました。おしいなー。でもすごいでかいジャンプでした。コレオシークエンスも役にしっかり入ってます。3Sはまたシュナピアがダブル。リバースラッソーは背中を通しながら降ろす。小リフトから3SThはばっちりでした。Dsからペアスピン。スピンのつなぎ方がうまい。ハンドトゥヒップはキャリーの時もカステリのポジションがすばらしい。アクセルラッソーからしっかりフィニッシュ。このプログラムきっと2人とも好きなんでしょうね。思いが伝わってきました。170.90。
第3グループ。
ロシアのユリア・アンティポワ&ノダリ・マイスラーゼ。4Twを入れてくるそうです。きっといける。ピンク・フロイドの曲。4Twはちょっと抱えたけどすごい高さ。えぐいなー。3S+2Tをしっかり成功。ペアスピンもポジションの組み合わせがうまい。Dsは大きな円を描いている。SlLiみたいなコレオシークエンスもかっこいい。3LzThはアンティポワがいいひざの使い方でランディング。3Tはマイスラーゼがステップアウト。がんばれ。アクセルラッソーはぶんぶん回転させてます。3LoThは足をついてしまいましたね。ソロスピンもよくあわせてる。ステップインラッソーも飛んでいきそうなくらいまわってます。最後はハンドトゥヒップのリフトでフィニッシュ。やっぱり可能性を感じるペアですよね。これはもっと上にいきそう。186.22。
ロシアのベラ・バザロワ&ユーリ・ラリオノフ。「イーゴリ公」より。3Tはバザロワが転倒。2A+2A+SEQもいまいち。バザロワも燃え尽きてるかなー。3FThは流れあるいいジャンプ。Dsはまっすぐにポジションを固めてますね。コレオシークエンスもすてき。中盤に3Twをもってきてます。おっけー。リバースラッソーから降ろしてくるときにあやうく頭から落とすところでした。あぶない。ラリオノフしっかりして。やっぱり落としたわけじゃないけど、そのあとのリフトも少し心ここにあらずという感じでした。でも落とさなくてよかったわ。189.44。トップにはきましたがキスクラの雰囲気が怖い。でもあのあとも演技を続けられたのは立派と岡部さん。確かに。
カナダのキルスティン・ムーア=タワーズ&ダイアン・モスコビッチ。フェリーニのメドレー。3Twから3T+3T+SEQをきっちり決めてます。3Sもしっかりユニゾンあってます。Dsへの流れもすばらしい。ペアスピンの回転も速いです。3LoThは距離出てました。アクセルラッソーはシンプルでも実施がダイナミックですね。ペアの良さが出てます。トゥラッソーからキャリーに。キャリーもスムーズ。ソロスピンはちょっとずれてるけどすごい回転が速い。3SThは難しい入りからでしたがもちこたえました。ハンドトゥヒップのリフトでフィニッシュ!これはいい出来!やりましたね!今までミスのある演技が続いていましたが、これはクリーンな実施でした。205.52。
中国の彭程・張昊。「黄河協奏曲」。4Twはクリーンでした。すごい高さなのに。3T+2Tは彭程が転倒でコンビネーションにならず。2Aはいけました。ソロスピンは回転が速いです。遠くから交わってペアスピンに入ります。これもいい入り方。3LoThは高さも距離も出たでかいジャンプ。持ち味ですね。3SThは回り終わって余裕ある。そのあとすぐハンドトゥヒップのリフトに。Dsはハオの表現がいちいちアクセントになってます。バックワードラッソーはスターリフトに。ポジションもいい。アクセルラッソーからキャリー。空中でも安定してます。フィニッシュまで見事でした。もっと成長していきそう。がんばれ彭程。194.83。
最終グループ。
ドイツのアリオナ・サブチェンコ&ロビン・ソルコビー。もう出てきますか。これがほんとに最後のFS。「くるみ割り人形」。いきなり会場を優雅な雰囲気に変えます。3FThは高さもいいですが音楽にばっちりあってる。3T+3T+SEQもばっちり決めました。ユニゾンもいいですね。さすがの技術、さすがの実施。Dsすら音楽にしっかりマッチ。ソロスピンもしっかりユニゾン。ばっちりですね。最後までしっかりあわせてくる。コレオシークエンスでは曲表現をしっかりアクセントに入れてます。3Twはしっかりキャッチ。イーグルから1A。ここすらそろってました。おもしろいな。リバースラッソーは優雅な降ろし方。ハンドトゥハンドからのローテーション、そしてこれまた安心の優雅なイグジット。ペアスピンのポジションも本当に物語の一部のようです。すばらしい。アクセルラッソーはイーグルでのキャリーに変化。最後に3SThを決め、すばらしいフィニッシュ!優雅の一言です!ペアと聞くとどうしてもそのパワーやダイナミズムが強調されますが、それも含めてここまで優雅で清浄なプログラムってできるんだ。それを教えてくれました。岡部さんも涙。224.88。
ロシアのクセニア・ストルボワ&フェドル・クリモフ。「アダムス・ファミリー」。3Twはまずまず、3FThは手をつきました。でもスピードがありますねー。3T+2T+2Tもあっさり成功。リバースラッソーはバリエーションもスムーズできびきび。Dsも演技全体の流れにのってます。ソロスピンはわざとかという感じできっちりずれてます。コレオシークエンスはしっかり磨いたエレメンツで構成。音楽にもしっかりあってるし、2Aに至る流れもぴったりです。リバースラッソーはワンハンド。ペアスピンは回転が速い。ハンドトゥヒップのリフトはきびきび。3SThでフィニッシュ。おーいい演技でしたね!ソロスピンがばっちりずれた以外は持ち味出せました。215.92。
カナダのメーガン・デュハメル&エリック・ラドフォード。「アリス・イン・ワンダーランド」より。アイスダンスのように入れ替わるだけで物語をつくってきます。3Twは高さ出てました。3Lzをソロジャンプで跳べるのは持ち味。これも決めてくるんですよね。ステップインラッソーはワンハンド。ラドフォードのホールドも安定。3S+2Tはデュハメルが転倒でコンビネーションにならず。めずらしいですねー。ペアスピンの回転が速い。Dsも安定してます。アクセルラッソーはスムーズ、3LoThも距離が出てて流れもあります。3LzThも問題なく成功。ハンドトゥハンドはキャリーに。バリエーションも1つ1つきっちりですね。ソロスピンはユニゾンばっちりでした。最後はちょっとあいませんでしたがよかったです。210.84。パーソナルベストでました。
中国のウェンジン・スイ&コン・ハン。そういえばまだ残ってました。がんばれー。「カリンカ」。スピード出してきます。4Twをしっかり成功!さすがのパワー。3T+2T+2Tはスイが手をついてコンボ扱いに。3Sはまたスイが転倒、ハンがダブルになりました。ジャンプの調子よくないですね。3FThはステップアウト。Dsから立て直そう。ソロスピンは回転がすごい速いししっかりあわせてます。スピードってこのペアの持ち味。ハンドトゥヒップのリフトは降ろした後でキャリーに入るというおもしろい構成。なるほど。リバースラッソーにすぐ入ります。3SThはしっかり着地。いいジャンプになりました。アクセルラッソーからペアスピンでフィニッシュ。ジャンプが不調でしたが相変わらず密度の濃いプログラムをしっかりやってましたね。192.10。
○最終結果:
1. サブチェンコ・ソルコビー
2. ストルボワ・クリモフ
3. デュハメル・ラドフォード
4. ムーア=タワーズ・モスコビッチ
5. 彭程・張昊
6. スイ・ハン
7. バザロワ(激怒)・ラリオノフ
8. アンティポワ・マイスラーゼ
サブチェンコ・ソルコビーが有終の美を飾りましたね。というかもうあれには今回は誰も勝てない。文句あるやつは出てこいという感じでした。あらためて考えてみても、今回のスーパープログラムのパーフェクト演技は、あらためてペアの可能性を感じさせてくれましたね。ペアと聞くとダイナミックな演技、パワフルな実施。アイスダンスとは違うんだというところですが、アイスダンスがすごくアスレチックな演技が主流になっているのに対して、ペアもここまで優雅な雰囲気を作ることができるんだということを証明してくれましたね。最高の置き土産です。ほんとにおつかれさまでした。絶対忘れない。
2位はストルボワ・クリモフ、3位はデュハメル・ラドフォード。よくがんばりました。4位のムーア=タワーズ・モスコビッチがすばらしかったですね。クリーンな実施でまだまだ上にいけることを示しました。2人とも超いいやつですね。5位は彭程・張昊。富井は彭程の表現力にすごく将来性を感じているので、がんばってください。
あと気になるのがバザロワ・ラリオノフですね。バザロワはキスクラでも全然笑わないし、演技後のインタビューにも出てこない感じ。だいぶ怒っているようでした。苦しいときも解散しなかったペアですが、今回はもうだめかも。まあバザロワにはまだ将来があるし、新しいパートナーをみつけてもらった方がいいような気もします。

カテゴリー: フィギュアスケート パーマリンク

世界フィギュアスケート選手権2014(2):ペアFS への3件のフィードバック

  1. ぱんださん のコメント:

    今回ワールド生観戦に至った理由が、
    ・サフチェンコ・ゾルコビー
    ペシャラ・ブルザ
    トマシュ、ジェレミー が最後に来てくれたこと
    ・ドイツ人の友達からドイツ選手のバナー掲示を頼まれた
    の2つでした。
    サフチェンコ・ゾルコビーのバナー4枚も頼まれて出させいただきました。
    ドイツの誇りって位愛されてるなと思いました。
    最後はもう涙、涙…
    素晴らしいカップルとしてのキャリアエンドに立ち会うことができて、
    ほんとに幸せ者だと思いました。
    ウェンツ組のバナーも出させていただいたので、
    これからのドイツをしょってがんばってほしいです。
    バナー掲示が非常に朝早くからの抽選で、しかも春休みで宿も取れず、
    神奈川からさいたままで通勤の如く通っていまして、
    途中寝不足と低血糖でふあふあしそうになりましたが、
    彭程・張昊の4Twでアドレナリンが全開になりました(笑)
    平昌の次のオリンピックまで頑張りたいそうですよ、張昊兄さん。

  2. みーちゃん のコメント:

    おはようございます。
    オリンピックの後にもかかわらず来てくれてありがたいです。大変だけど、でも若手にとってはチャンスですからね。
    バザロワちゃん大好きなのですが心配です。ストルボワ達に抜かれてしまってショックを受けているのかな。
    ロシアは競争が激しいから常に結果を残さないと代表になれないのでしょうね。

  3. マイク松 のコメント:

    ぱんださんさん、みーちゃんさん、こんにちは。コメントありがとうございます。遅くなりましてほんとにごめんなさい。
    >ぱんださんさん
    2人のラストの滑りをみられたのはほんとにすばらしいです。僕もみたかったです。
    これからもいい人生が送れるといいですね。
    >みーちゃんさん
    まあロシア組はあんなことになってしまうわけですが、いろんな意味でこれからが楽しみですね。ロシアはすごい。いろんな意味で。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)