今「破滅の石だたみ」という町田康のエッセイを読んでいるのだが、とても面白い。面白いのでつい、真似をしたくなる。小坂さんの引退について書くのに人まねとはけしからん、真面目にやれという意見は至極もっともだと思うが、どうやっても真面目に書けないのである。こんな調子で甚だ失礼だと思うが、こうしか今は書けないのでお許しいただきたい。町田康のファンからすれば、これのどこが真似なんだとも思うであろうが、気分だ。気分。
さて、小坂さんがついに引退である。まだ見たい、いやいやまだまだできるやろ球団の目は節穴か。恥を知れ、恥を・・・という思いもあるが、本人が楽天で引退したいと思った以上何も言えない。37歳まで現役を続け故郷のチームで引退したいという、これ以上見事な終わり方があろうか。
全く楽天という球団はしょーもない、アホボケカス。ロッテも獲得に手を挙げろや、ボンクラ球団め。などと罵ることもやぶさかではないのだが、そういうことをしても小坂誠をうれしがらせることはないということは残念ながら分かっているのである。自分とは違って徳のある人間なのである。そこがまたいい。
昨年、楽天へ移籍が決まった時には、野村監督が小坂を起用することがあるのだろうかと心配した。しかし思った以上に起用が多く、2位への躍進に大いに貢献した。ついでに地元のスター選手としてグッズの売り上げにも貢献。KOSAKA#32の小さな背中には楽天だけでなくパリーグファンからも熱い視線がジュワーっと注がれていた。
今年は腰のヘルニアで出遅れ、小坂というピースを使いこなせる指揮官もおらず、非常に残念無念な年になってしまったが、これも人生。だからといって恵まれなかったとは言えない、14年もプロ野球選手として野球好きに愛された。引退を惜しんでいる人がわんさかいる。こんなにも愛される選手だったのかとファンでありながらも驚いてしまうほどである。ヤフーのトップに単独で引退が報じられてしまうのである。地元新聞社の記者もつい嘆いてしまうのである。
我々にできるのは子々孫々まで「21世紀の初め頃に小坂っていう忍者がいてね、野球をやっていたのだよ」ということを伝え、あわよくば古文書として残すことである。どうやらイチローと同じぐらいの時代に忍者マスターと呼ばれた内野手がいたらしい・・・と今世紀末に人々の間で噂になれば大成功である。タイムカプセルに小坂のプレーを記録したメディアを入れて埋めておくのも有効かもしれない。
小坂のプレーを見ることができて、自分は運のいい人間やなと思う。小坂さん、おつかれさん。そーとー楽しませてもろうたよ。うるる。ずびずび。
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最近のコメント
町田康調にくすくすしつつ、小坂さん本当にお疲れさまでした。
ていうか今からでもメジャーでNINJA旋風を巻き起こして戴いてもいいんですのに。
ああもったいない。 なんとかならんのか。
でもご本人の決断ならば、ありがとうと見送るしか…ずびずび。
ひたすら愛した選手の引退って、こんなにせつないものなんですね。
私も明日、浜スタで木塚投手の引退試合を見てきます。
>浜猫さん
>今からでもメジャーでNINJA旋風を巻き起こして戴いてもいいんですのに
見たいですね。巨大な内野手の間でスザザザザと動いて送球するNINJA!アメージング!!
>私も明日、浜スタで木塚投手の引退試合を見てきます
木塚投手にはタクローさんもブログで悲しんでいました。これでクワトロKは本当に解散ですか。残念です。いい投手をたくさん育てて欲しいですね。そして来年こそはカープとベイスターズがプレーオフで対戦!・・・すいません。言ってみたかっただけです。