大相撲啓発童話を考えよう

今日は飛行機の中でヒレカツサンドを食べたマイク松ですこんにちは。肉はとてもやわらかかったですが味は普通でした。
さて先日富井がtwitterで書いたのですが、鳴門親方が大相撲にドラフト制度を入れようと提言しておられます。それはともかく(ともかくかい)問題は弟子に図書館通いをさせようというこのおことばです。

「いろいろな分野に触れることで教養が身に付く。難しい本でなくても童話からでもいい」

惜しい！せっかくいいこといってたのに。スタート地点が童話ってどういうことですか。やっぱり普通の小説は字が多すぎるってことなんでしょうか。まさか。
でもよく考えると(＝かなりうがって考えると)親方のいうことにも一理あるのかもしれません。なにしろ純朴な力士たちには「なぜヤオチョーがいけないのか」と理を尽くして説明するよりも、わかりやすい童話を使って、もう理屈じゃなくヤオチョーはいけないんだよ、こわいんだよということを教え込んだ方がいいのかもしれないのです。なるほど。ヤオチョーっていいのかな？いけないのかな？じゃなくヤオチョーこわいの精神です。それならわれわれも協力しなければ。既存のおとぎ話や童話の枠組みを使って、啓発童話を考えてみました。
ももたろう

おばあさんが川で洗濯をしていると、川上からおおきなヤオチョーがあとは流れでお願いします、あとは流れでお願いします、と流れてきました。おばあさんはそれはスルーし、どんぶらこと流れてきた桃は持ち帰りました。

ももたろう2

ももたろうはヤオチョーでイヌ・サル・キジとお金のやりとりをしましたが、鬼ヶ島では鬼にこてんぱんにされたので、これまたお金をわたしてあとは流れでお願いしましたが、みんなツイホーされました。

つるのおんがえし

力士は「私の携帯だけはのぞかないでくださいね」といいました。力士は勝ち星を重ねて番付をあげていきましたが、うっかり親方が携帯メールをみたところ、あとは流れでお願いしますと書いてありました。力士はツイホーされました。

うらしまたろう

うらしまは竜宮城につれていかれてタイやヒラメと星の貸し借りをして楽しくくらしましたが、玉手箱をあけたらツイホーされました。

シンデレラ

シンデレラは「私も幕内にあがりたいわ」と悩んでいると、魔法使いのおばあさんがやってきて「ヤオチョーをすれば星が貸し借りできるよ」といいました。シンデレラはおばあさんをケーサツに突き出しました。この場合の突き出すは言葉のあやで決まり手ではありません。

ありときりぎりす

まじめなあり力士が一生懸命稽古をしている中、きりぎりす力士は「ばかだな、そんなに稽古しなくてもヤオチョーをすれば星は買えるのに」とあとは流れでお願いしたりしていました。やがて大相撲に冬の時代がきて、きりぎりす力士はツイホーされました。

うさぎとかめ

相撲の才能のあるうさぎ力士は、かめ力士をばかにしたところ、昇進の競争をしようといいました。うさぎ力士はその才能でどんどん勝てたので、こりゃ楽勝だと思い、余った勝ち星を売って大もうけしました。うさぎ力士はツイホーされました。かめ力士は遅咲きですが新入幕しました。

北風と太陽

北風と太陽が「どっちがあの力士を強くできるか賭をしよう」といいました。北風は精一杯稽古をさせた上に頭を押さえて引きずり回すというような鬼の猛稽古をしました。力士は横綱になりました。太陽はあとは流れでお願いしますというヤオチョー組織を作りました。力士はツイホーされました。

金のおのと銀のおの

正直な力士は奮戦かなわず幕内から転落しました。そうすると相撲の神様が現れて、「あなたが買いたいのはこの勝ち星ですか、あとは流れでお願いしますか」と聞きました。正直な力士は「私の稽古が足りなかったからです」といいました。そうすると翌場所は十両優勝しました。それを聞いたヤオチョー力士が幕内から転落しました。そうすると相撲の神様が現れて、「あなたが買いたいのはこの勝ち星ですか、あとは流れでお願いしますか」と聞きました。ヤオチョー力士はあとは流れでお願いしますとお願いしました。神様は引退してしまえと怒り、ヤオチョー力士はツイホーされました。

いろいろ作ってみましたが、やはりわれわれは星新一にはなれないみたいです。星新一の偉大さを知った記事でした。思わぬ副産物。